大雪時の「チェーン規制」区間はスタッドレスタイヤだけでは通行できず、金属・ウレタン&ゴム・布製いずれかのタイヤチェーンが必要です。ただし「タイヤチェーン」と名の付く製品でも、認証規格の開示度合いや、そもそも規制区間の通行を想定していない製品まで幅があります。さらに「CE認証」と「EN規格の認証番号」では、開示の具体性に大きな差があります。この記事では4製品を、認証規格の中身まで踏み込んで比較しました。
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| 製品名 | タイプ | 規制対応の開示 | 価格 | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| エマーソン ウインターソックス | 布製 | EN1662-1:2020認証番号を明記 | ¥8,800〜 | 4.2(20件) |
| エマーソン らくらくタイヤチェーン | 金属(リング式9mm) | 金属チェーンとして規制対象 | ¥4,470〜 | 4.0(130件) |
| SIXCOM | 布製 | 「CE認証」とだけ表記・番号なし | ¥6,980 | 4.2(199件) |
| エマーソン スノーワンショット | 緊急脱出専用(使い捨て・10本入り) | 規制区間の通行には非対応 | ¥1,580(1本約¥158) | 3.2(22件) |
セールやタイミングによって価格は日々変動します。この比較はあくまで調査時点のものなので、購入前には必ずリンク先で最新価格を確認することをおすすめします。
⚠️ 「CE認証」だけでは、どの試験に合格したのか分かりません
「CE認証」はEUで販売される幅広い製品カテゴリに共通する適合宣言のマークで、メーカー自身の自己宣言によって表示できる場合が多く、タイヤチェーン専用の性能試験に合格したことを個別に証明するものではありません。一方、エマーソン ウインターソックスが明記する「EN1662-1:2020」は、金属・布製・ネット状・ハイブリッド式など、あらゆる方式のスノートラクション装置(滑り止め装置)を対象に、乾燥路面での一定距離の走行に耐えられるかなど、安全性・性能・耐久性の最低基準を統一的に定めた欧州の技術規格です。同じ「認証」という言葉でも、「CE認証」は製品カテゴリ横断の包括的な適合宣言、「EN1662-1:2020」はタイヤチェーンという製品カテゴリに特化した性能規格という違いがあり、後者の方が具体的な裏付けとして信頼度が高いといえます。
また今回比較した4製品のうち、エマーソン スノーワンショットは「タイヤチェーン」という名称でありながら実際には脱出専用の使い捨て品で、規制区間の通行には使えません。購入目的(常備用の脱出グッズか、規制区間を走る前提の装備か)を明確にしてから選びましょう。
金属製と布製、グリップ力と快適性のトレードオフ
布製に比べて悪路や深い積雪でのグリップ力に定評があるのが、らくらくタイヤチェーンのような金属チェーンです。国土交通省のチェーン規制でも金属チェーンは規制対応タイプの一つとして挙げられています。一方で走行時の振動・騒音は布製に比べて大きくなる傾向があり、使用後はよく乾燥させて錆を防ぐ手入れも必要です。布製のウインターソックス・SIXCOMは軽量で装着が簡単な反面、深い積雪でのグリップ力は金属製に一歩譲るとされています。
脱出専用品の1本あたりコスト
スノーワンショットは全長920mmのナイロン製バンドが10本入りで、1本あたり約158円の計算になります。1回使い切りの構造のため、常備しておいて緊急時に使い捨てる前提のコストとして考えるとよいでしょう。ただしこの製品は継続的な通行を想定した通常のタイヤチェーンとは性質が異なり、チェーン規制区間の通行目的では使用できない点は改めて確認しておく必要があります。
規制対応チェーン3製品を価格とレビュー実績で見ると
脱出専用のスノーワンショットを除く3製品(ウインターソックス・らくらくタイヤチェーン・SIXCOM)を評価×レビュー件数で見ると、SIXCOM(¥6,980・評価4.2・199件)がもっとも実績の母数が厚く、規格番号の開示は弱いものの購入者からの評価は安定しています。ウインターソックス(¥8,800〜・評価4.2・20件)はSIXCOMと同じ評価4.2ですが母数は20件と少なく、EN1662-1:2020という規格の裏付けの強さに対して、レビューによる実証はこれからの段階です。らくらくタイヤチェーン(¥4,470〜・評価4.0・130件)は3製品中もっとも安価で母数も一定数ありますが、評価は3製品中もっとも低くなっています。規格の裏付けを重視するならウインターソックス、購入者の実績の厚みを重視するならSIXCOMが有力候補です。
トランク常備品としての重量、実は3製品とも非公開
タイヤチェーンは雪道に備えてトランクに常備し、いざという時に雪の積もった路肩で持ち上げて装着する製品です。そのため重量は、収納スペースだけでなく緊急時の作業のしやすさにも関わる実用的な指標のはずですが、ウインターソックス・らくらくタイヤチェーン・SIXCOMの3製品とも、商品ページには「軽量」「コンパクト」といった形容詞的な表現があるのみで、具体的なグラム・キログラムでの重量表記は見当たりませんでした。布製2製品(ウインターソックス・SIXCOM)は金属チェーンに比べて軽いことが構造上期待できますが、数値による裏付けがない以上、実際にどれだけの重量差があるかは断定できません。重量を具体的に確認したい場合は、商品ページの「もっと見る」欄やレビューの記載を確認するか、販売元に問い合わせることをおすすめします。
認証規格の裏付けを重視するなら
エマーソン ウインターソックス(¥8,800〜)は、EN1662-1:2020という、タイヤチェーン専用の性能規格の認証番号を明記した布製チェーンです。
グリップ力を最優先するなら
エマーソン らくらくタイヤチェーン(¥4,470〜)は、リング式9mmの金属チェーンです。
実績・コスパを重視するなら
SIXCOM(¥6,980)は、199件のレビューを持つ反射素材付きの布製チェーンです。「CE認証」という表記の性質は踏まえたうえで検討しましょう。
万が一の備えとして常備するなら
エマーソン スノーワンショット(1本約¥158)は、脱出専用の使い捨てタイプです。
製品ごとの詳しい解説はこちら
- エマーソン ウインターソックス(EN1662-1:2020認証番号を明記)の特徴
- エマーソン らくらくタイヤチェーン(金属リング式9mm)の特徴
- SIXCOM 布製タイヤチェーン(「CE認証」と表記・規格番号の記載なし)の特徴
- エマーソン スノーワンショット(緊急脱出専用・チェーン規制には非対応)の特徴
まとめ
タイヤチェーンは、金属・布製というタイプの違いだけでなく、規制対応の根拠が「CE認証」のような包括的な適合宣言なのか、「EN1662-1:2020」のようなタイヤチェーン専用の性能規格の認証番号なのかを見極め、購入目的に合った製品を選びましょう。
アイキャッチ画像: 「Steering Wheel – 2014 Scion tC」by Michael Sheehan(Wikimedia Commons, CC BY 2.0)
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