タントはベルトかチェーンか|ダイハツ公式の諸元表で確認できる範囲

先に結論をお伝えします。ダイハツが公開しているタントの主要諸元表には、カムシャフトの駆動方式(タイミングベルトかチェーンか)が書かれていません。エンジンの型式は「KF型」と記載されていますが、この型式はトヨタが公開している型式別の一覧にも載っていません。そのためこの記事では、タントがベルトかチェーンかを断定しません。代わりに、諸元表に何が書かれているのか、他のメーカーでは何が公開されているのか、そしてご自身の車について確実に調べる方法を示します。

公式資料を確認した結果(確認日: 2026年10月28日)

✔ 主要諸元表にエンジン型式「KF型」・総排気量658cc・内径×行程63.0×70.4mmの記載あり

✔ 車両型式はダイハツ5BA-LA650S(2WD)・5BA-LA660S(4WD)

⚠️ 諸元表に「弁機構」の欄そのものがありません。「種類」欄は「水冷直列3気筒12バルブDOHC」までで、駆動方式の記載はありません

⚠️ トヨタの型式別一覧にもKF型は載っていませんでした(ダイハツのK3-VE/K3-VE2は載っています)

ダイハツの諸元表に、エンジンについて何が書かれているか

「書かれていない」と言うだけでは確かめようがないので、実際に何が書かれているのかを列挙します。タントの主要諸元表のエンジンの区画は、次の欄で構成されていました。

📊 タントの主要諸元表・エンジンの区画(ダイハツ工業)

諸元表の欄 記載されている内容
型式 KF型(枝番までは書かれていません)
種類 水冷直列3気筒12バルブDOHC横置/同 インタークーラーターボ横置
← ここに駆動方式は書かれていません
総排気量 658cc
内径×行程 63.0×70.4mm
圧縮比 ターボ車9.0/自然吸気車11.5
最高出力(ネット) 47kW[64PS]/6,400rpm(ターボ)
38kW[52PS]/6,900rpm(自然吸気)
弁機構 ⚠️ この欄そのものがありません

※表は横にスクロールできます。グレードはL/X/Xターボ/カスタムX/カスタムRSで、ターボか自然吸気かによって圧縮比と出力が分かれます。型式「KF型」はどのグレードでも共通です。

メーカーによって、公開されている情報がここまで違います

同じことを他のメーカーでも調べたところ、公開の仕方がまったく違っていました。タントの駆動方式が分からないのは調べ方が悪いからではなく、そもそも公開されている情報が違うためです。

📊 メーカー別・カムシャフトの駆動方式をどこまで公開しているか(当サイトが各社の公式資料を確認)

メーカー 諸元表の弁機構欄 駆動方式が分かるか
ホンダ あり 分かる。「DOHC チェーン駆動 吸気2 排気2」のように明記されています
トヨタ 諸元表にはエンジン型式のみ 分かる。エンジン型式別の一覧(231型式)をPDFで別に公開しています
スズキ あり ⚠️ 分からない。「DOHC 12バルブ」までで、駆動方式の記載はありません
ダイハツ 欄そのものがない ⚠️ 分からない
MINI(BMW) 一般公開されていない ⚠️ 分からない。取扱説明書は車台番号を入力するアプリで提供されています

※この表は、当サイトが2026年10月28日に各社の公式サイトで確認した結果です。確認した資料は記事末尾に挙げています。公開の場所や内容は変わることがあります。

では、タントについてどう調べればよいか

公式サイトの資料で分からない場合、確実なのはメーカーに型式を伝えて聞くことです。手順は次のとおりです。

  1. 車検証(自動車検査証)の「原動機の型式」欄を見ます。諸元表には「KF型」とだけ書かれていますが、車検証には「KF-VE」のように枝番まで記載されていることがあります
  2. その型式を伝えて、ダイハツの販売店かお客様相談窓口に問い合わせます
  3. 車に添付されているメンテナンスノートの定期交換部品の一覧も確認します。タイミングベルトが定期交換部品として挙げられていれば、そこに交換の目安が書かれています

車検証にこの欄があることは法令で決まっています。道路運送車両法施行規則 第三十五条の三が自動車検査証の記載事項を定めており、その第八号が「原動機の型式」です。軽自動車でも記載されます。

軽自動車でも、定期点検の基準は普通の乗用車と同じです

駆動方式が分からなくても、ここは法令なので確実に言えます。道路運送車両法 第四十八条第一項第三号は「前二号に掲げる自動車以外の自動車」を1年ごととしており、自家用の軽乗用車はここに当たります。適用される基準は自動車点検基準の別表第六です(同基準 第二条第五号)。普通車の自家用乗用車と同じ表です。

その別表第六を読むと、「タイミング」という語は1回も出てきません。「ベルト」と名のつく点検項目は、座席ベルトを除くと次の2つだけでした。

  • かじ取り装置のパワー・ステアリング装置 — 「ベルトの緩み及び損傷」(1年ごと)
  • 原動機の冷却装置 — 「ファン・ベルトの緩み及び損傷」(1年ごと)

これらはエンジンの外側で補機類を回しているベルトで、タイミングベルトやタイミングチェーンとは別の部品です。つまりタントの駆動方式が分からなくても、毎年の点検で見てもらう項目は決まっています。

よくある質問

Q. 他のサイトには「タントはタイミングチェーン」と書いてあります。
A. ダイハツ公式の諸元表にその記載はありませんでした。当サイトは、メーカーや官公庁の資料でたどれないことを「こうです」と書かない方針です。確実に知りたい場合は、車検証の原動機の型式を伝えてダイハツの販売店にお問い合わせください。

Q. ターボ車と自然吸気車で違いますか。
A. 諸元表ではどちらもエンジン型式「KF型」と記載されています。圧縮比と出力は違いますが、型式としては同じ表記です。駆動方式については、どちらも諸元表に記載がありません。

Q. 交換費用はいくらですか。
A. この記事では費用を書きません。そもそも交換が必要な部品なのか(ベルトなのかチェーンなのか)が公式資料で確認できていないため、金額を示すと根拠のない数字になってしまいます。

📋 この記事について

この記事は2026年10月28日に、ダイハツ公式の主要諸元表と、他メーカーの公式資料を実際に確認した結果、および法令だけに基づいて書き直しました。以前の内容には、公式資料で確認できない前提で書かれた記述が含まれていたため、次のものを削除しています。

  • 「タイミングベルトVSタイミングチェーン – タントでの適用と違い」の断定 — ダイハツ公式の資料では駆動方式が確認できないのに、どちらかを断定していました
  • 「タントオーナーのためのコスト管理と予防保全」の節と、そこに並んでいた金額(10,000円/20,000円/40,000円/50,000円) — 公式資料で確認できませんでした
  • 「タイミングベルトとドライブベルトのメンテナンス指南」の交換手順 — 駆動方式が分からない状態で手順を書いていました
  • 「専門家」の見解として書かれていた記述(5か所) — 誰の見解なのかが示されていませんでした

出典(いずれも2026年10月28日に確認)

  • ダイハツ工業「タント 主要諸元表」 — daihatsu.co.jp(PDF)
  • 本田技研工業「N-BOX 主要諸元表」(弁機構欄の比較に使用) — honda.co.jp(PDF)
  • スズキ「ワゴンR 諸元表」(SUZUKI DIGITAL LIBRARY。弁機構欄の比較に使用) — suzuki.co.jp
  • トヨタ自動車「エンジン型式別 タイミングベルト/タイミングチェーン/タイミングギヤ 一覧」(R1(2019)年12月現在) — toyota.jp(PDF)
  • MINI Japan「MINI DRIVER’S GUIDE」 — mini.jp
  • 道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第四十八条 — e-Gov法令検索
  • 自動車点検基準(昭和二十六年運輸省令第七十号)第二条・別表第六 — e-Gov法令検索
  • 道路運送車両法施行規則(昭和二十六年運輸省令第七十四号)第三十五条の三 — e-Gov法令検索

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