自動運転レベル4は今どこまで来ている?全国の運行エリアと高速道路トラック実証2026年9月版

「自動運転レベル4」という言葉を耳にする機会が増えましたが、実は日本国内ではすでに複数の地域で、無人状態での運行区間を含むレベル4自動運転サービスが実際に走っています。さらに高速道路では、トラックの自動運転レベル4を2026年度以降に社会実装する計画のもと、大規模な実証実験が2025年に行われました。今どこまで来ているのか、政府の実証プロジェクト「RoAD to the L4」の公式情報をもとに整理します。

自動運転レベル4とは

自動運転は、運転操作をすべて人が行う「レベル0」から、あらゆる状況でシステムがすべての運転操作を行う「レベル5」まで段階分けされています。レベル4は、特定の走行環境条件を満たす限定された領域(エリアや路線など)において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態を指します。レベル3までとは異なり、システムの作動条件内であれば、緊急時の運転操作を人間のドライバーが担う必要がない点が特徴です。

すでにレベル4が運行している全国のエリア

経済産業省・国土交通省が推進する「自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト(RoAD to the L4)」の公式サイトによると、2026年1月時点で、次の自治体で少なくとも一部区間がレベル4として運行されています(いずれも小型の自動運転バス・カートによる移動サービスで、区間によってはレベル2の手動運転区間と併用)。

地域 ルートの特徴 使用車両
福井県永平寺町 荒谷停留所〜永平寺門前間など(自転車歩行者専用道) ヤマハ発動機 AR-07
東京都大田区 羽田イノベーションシティ内の循環ルート(約800m) NAVYA Mobility ARMA
北海道上士幌町 交通ターミナル〜認定こども園前など NAVYA Mobility ARMA
三重県多気町 商業リゾート施設「VISON」内ルート Auve Tech MiCa
長野県塩尻市 塩尻駅〜塩尻市役所間など ティアフォー Minibus 2.0
茨城県日立市 南部図書館〜河原子間の専用道区間(約6.1km) いすゞ自動車 エルガミオ
千葉県柏市 一号近隣公園停留所〜三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド前間 いすゞ自動車 エルガミオ

いずれも人口減少地域の移動手段確保や、都市部での新しい移動サービスの実証を目的としたもので、路線の大部分・全体を無人で走る本格運用というより、限定された区間・条件下でのレベル4運行です。

高速道路トラックのレベル4、新東名で総合実証

物流分野でとくに期待されているのが、高速道路を走る大型トラックのレベル4自動運転です。豊田通商・先進モビリティ・日本工営・みずほリサーチ&テクノロジーズの4社と、いすゞ自動車・日野自動車・三菱ふそうトラック・バス・UDトラックスの商用車メーカー4社は、経済産業省・国土交通省の「RoAD to the L4」の一環として、2021年度から高速道路における自動運転トラックの実用化に向けた技術開発を進めてきました。

2025年には、この取り組みの最終年度として、新東名高速道路(新御殿場IC〜岡崎SA、自動運転サービス支援道を含む区間)で総合走行実証を実施。自動運転サービス支援道での自動走行(レベル4を想定)、サービスエリアでの自動発着・自動合流、路側機器からの情報による自動車線変更・速度調整、異常時対応を含む運行監視機能などを一連の流れで検証しました。この総合実証は2025年12月までを予定し、2026年3月5日には成果報告会が開催されています。検証結果は「高速道路でのレベル4自動運転トラック導入の手引き」「自動運転トラック活用ガイドブック」として取りまとめられる予定です。

プロジェクトが掲げる目標は、ドライバー不足などの社会課題解決に向け、2026年度以降に幹線道路での自動運転トラックの社会実装を目指すというものです。具体的な導入台数や普及時期については情報源によって記載にばらつきがあり、本記事執筆時点で確定した公式数値は確認できていません。今後、国土交通省などの公式発表で具体的な数値目標が示された際は、改めてご紹介します。

まとめ

自動運転レベル4は、まだ全国どこでも当たり前に走っているわけではありませんが、福井県永平寺町をはじめとする複数の地域ですでに実際のサービスとして運行されており、高速道路トラックについても2025年に大規模な実証の集大成が行われ、2026年度以降の社会実装に向けた最終段階に入っています。今後、実証を経た地域が広がっていくかどうかが焦点になりそうです。

出典・免責

本記事の内容は、以下の情報源(2026年9月1日確認時点)に基づいています。

運行エリア・実証の状況は今後変更・拡大される可能性があります。最新情報は各プロジェクトの公式発表でご確認ください。

アイキャッチ画像: Navya Arma – CeBIT 2017 by Frank Schwichtenberg, CC BY-SA 4.0(レベル4自動運転で使われる車両の一例。写真はドイツでの展示時のもの)

コメント

タイトルとURLをコピーしました