📋 この記事でわかること
- 日産が日本事業を再編し、年間100万台規模の生産を目指すと発表したこと
- 再編の背景にある経営再建計画「Re:Nissan」の内容
- 栃木工場・日産自動車九州・日産車体九州、それぞれの将来の役割
- 追浜工場からノート・ノート オーラ・キックスの生産が九州へ移管されること
- 現時点で公式発表に含まれていない項目(注意点)
日本での年間100万台生産を目指し事業再編
日産自動車は2026年9月10日、日本事業の再編を行ない、日本で年間100万台規模の生産を目指すことを明らかにしました。日本での商品ラインアップを拡充してセグメントのカバー率を高める方針で、今後投入されるスカイライン・パトロール・新たなグローバルBセグメント車に加え、軽自動車・電動車・SUV・ミニバン・スポーツカー・フラグシップモデルまで幅広いラインアップを実現するとしています。
あわせて、商品企画・開発・生産・技術展開までを一貫して推進する「商品ファミリー戦略」を掲げ、共通の技術やアーキテクチャーを活用することで開発のスピードと効率を高めるとしています。
背景にある経営再建計画「Re:Nissan」
今回の日本事業再編は、日産が2025年5月13日に発表した経営再建計画「Re:Nissan」の一環に位置づけられます。日産の公式発表によれば、Re:Nissanでは2027年度までに車両生産工場を世界で17拠点から10拠点へ統合(7工場を閉鎖・統合)し、従業員を約2万人削減するとしています。人員削減の内訳は生産部門が65%、セールス部門が18%、研究開発部門が17%です。イヴァン・エスピノーサ社長兼CEOは、2024年度比で2026年度までに5000億円のコスト削減を実現し、黒字化を目指すと説明しています。今回発表された栃木・日産自動車九州・日産車体九州の役割分担は、このRe:Nissanで掲げた工場統合方針を、日本国内の生産体制についてより具体的に落とし込んだものと位置づけられます。
生産体制刷新の3つの柱
コスト競争力・品質・生産効率の向上に向け、生産体制の革新も進めるとしています。その柱は、(1)商品ファミリーと各拠点の専門性に基づく生産体制の構築、(2)長期的な生産基盤の強靭化、(3)工場稼働率の最大化の3つです。国内市場とグローバル市場向けに日本で生産する車両の競争力を高めることで、幅広い市場ニーズへの対応と輸出拡大、サプライチェーンの強靭化を図るとしています。
栃木工場—スポーツカー・EV・ミニバンの先進生産拠点に
栃木工場は先進生産拠点として、スポーツカー・電気自動車・ミニバンを国内および輸出向けに生産する役割を担います。第1工場はフェアレディZとスカイラインを生産するスポーツカーの生産拠点としての役割を継続。第2工場はリーフ・アリアに加えてミニバンを生産し、中期的に日産自動車九州からセレナ、日産車体九州からエルグランドの生産を移管することで、ミニバンの生産を集約するとしています。
日産自動車九州—追浜からノート系の生産を移管
日産自動車九州は、国内および輸出向けのB・Cセグメント車のグローバルな中核生産拠点としての役割を担います。第1工場では、追浜工場から移管されるノート・ノート オーラ・キックスなどのBセグメント車を生産し、今後は新たなBセグメント車の生産も開始するとしています。第2工場では、グローバルなCセグメント車であるローグ/エクストレイルを生産します。
日産車体九州—フレーム車・小型商用車の生産拠点として強化
日産車体九州は、フレーム車と小型商用車の生産拠点としての強みをさらに強化する位置づけです。パトロール・アルマーダ・QX80・キャラバンを生産し、世界の主要市場に向けて日産を代表するフレーム車を供給するとしています。
現時点で公式発表に含まれていない項目
今回の発表では、追浜工場からノート系モデルの生産が九州に移管されることが明らかにされていますが、追浜工場そのものの閉鎖や、今後の役割については、この発表の中で明言されていません。一部報道では追浜工場・湘南工場の扱いに関する憶測も見られますが、2026年9月時点で日産から追浜工場の閉鎖を確定的に発表した事実は確認できていません。確定的な情報が発表され次第、改めてお伝えします。
まとめ
今回の日本事業再編は、栃木・日産自動車九州・日産車体九州の3拠点それぞれに専門性を持たせ、年間100万台規模の国内生産を目指す長期的な取り組みです。追浜工場からノート系モデルが九州へ移管されることは公式に発表された事実ですが、それ以外の工場の扱いについては、現時点で未確定な部分が多く残っている点に留意が必要です。
アイキャッチ画像: 日産自動車追浜工場(神奈川県横須賀市)の空中写真(2014年撮影、Made based on National Land Image Information (Color Aerial Photographs), Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism, via Wikimedia Commons)


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