運転免許の更新のたびに、平日休みを取って警察署や免許センターに出向き、長い待ち時間の末に講習を受ける——この繰り返される負担が、2025年3月24日から一部の人にとって、ようやく不要になりました。「オンライン更新時講習」の導入により、自宅のスマートフォンやパソコンから講習を受けられるようになったのです。しかし、この制度は誰でも使えるわけではなく、対象者の条件や事前準備を知らないと、いざ利用しようとして戸惑うことになります。この記事では、オンライン更新時講習の対象者、必要な準備、具体的な受講の流れを、次回の免許更新を控えているすべての方にも分かりやすく、一つ一つ丁寧に解説していきます。
📋 この記事でわかること
- なぜ免許更新の講習がこれほど負担になっていたのか
- オンライン更新時講習とは何か
- 導入の経緯:令和7年3月24日から全国スタート
- 【重要】対象者は限定されている
- 必要なもの・受講環境
- なぜ免許更新の講習がこれほど負担になっていたのか
- オンライン更新時講習とは何か
- 導入の経緯:令和7年3月24日から全国スタート
- 【重要】対象者は限定されている
- 必要なもの・受講環境
- 受講の流れ
- 都道府県によって案内内容に差があることに注意
- 費用はどう変わるのか
- そもそも「マイナ免許証」とは何か、おさらい
- 従来の更新時講習との違い
- マイナ免許証とマイナポータル連携、まだの人はどうすればよいか
- 受講前に準備しておきたい環境チェックリスト
- オンライン化が進む背景、今後の展望
- よくある質問
- 講習区分による違いをもう少し詳しく
- 高齢者講習・認知機能検査との関係
- オンライン講習導入で会場窓口の混雑は緩和されるか
- 更新期間・有効期限の考え方は変わらない
- 制度を使いこなすためのポイントを振り返る
- まとめ
- マイナ免許証の運転免許証としての使い方
- 紛失・盗難時の対応がIC免許証と異なる点
- 出典・免責
なぜ免許更新の講習がこれほど負担になっていたのか
運転免許の更新は、免許を持つすべての人にとって、優良運転者であれば5年に一度、一般運転者であれば3〜5年に一度は必ず訪れる手続きです。しかし、その負担は決して小さくありませんでした。多くの運転免許試験場や指定警察署は平日の日中しか開いておらず、仕事や家事、育児で忙しい世代にとって、更新のためだけに半日近くの時間を確保するのは容易ではありません。さらに、更新シーズンには窓口が混雑し、講習の順番待ちだけで長時間拘束されることも珍しくありませんでした。地方在住者にとっては、最寄りの試験場まで車や公共交通機関で移動する時間も無視できない負担です。こうした「更新のたびに発生する見えないコスト」が、多くのドライバーにとって長年の不満の種となっていました。有給休暇を1日消化してようやく更新を終えたのに、実際に窓口で拘束された時間のうち、講習自体にかかった時間はごく一部だったという経験をした人も少なくないでしょう。オンライン更新時講習は、まさにこうした長年積み重なってきた負担を直接的に解消するために導入された、待望の制度だと言えます。
オンライン更新時講習とは何か
オンライン更新時講習は、2025年3月24日から全国で運用が開始された制度で、従来は運転免許試験場や指定警察署などに出向いて受けていた「更新時講習」を、自宅などから自分の都合の良い時間にスマートフォンやパソコンで受講できるようにしたものです。この制度は、マイナンバーカードと運転免許証を一体化させた「マイナ免許証」の導入と同時に始まりました。講習をあらかじめオンラインで済ませておくことで、更新手続き当日は写真撮影や新しい免許証の交付など、必要最小限の手続きのためだけに窓口へ行けばよくなり、待ち時間や拘束時間を大幅に短縮できます。
導入の経緯:令和7年3月24日から全国スタート
この制度は、法律上は令和7年(2025年)3月24日を運用開始日として、全国の都道府県警察で一斉にスタートしました。マイナ免許証の導入自体もこの日に始まっており、オンライン更新時講習とマイナ免許証は、いわばセットで整備された新しい仕組みです。警察庁が公表している案内資料でも、対象となる端末条件(内蔵カメラおよびマイナンバーカードの読取機能を備えたスマートフォンまたはパソコン)が明記されており、全国共通のルールとして運用されています。導入からまだ日が浅い制度であるため、身近に経験者が少なく、「本当に対象になるのか」「うまく手続きできるのか」といった不安を感じる方も多いですが、対象条件さえきちんと満たしていれば、手順自体は決して複雑なものではありません。
【重要】対象者は限定されている
オンライン更新時講習を利用できるのは、以下の条件をすべて満たす方に限られます。
- 更新時の講習区分が「優良運転者」または「一般運転者」であること
- マイナ免許証を保有している、またはマイナ免許証とマイナポータルの連携手続きを済ませていること
逆に言えば、講習区分が「違反運転者」「初回更新者」に該当する方、そして70歳以上で「高齢者講習」の対象となる方は、オンライン更新時講習の対象外です。これらの方は、これまで通り運転免許試験場や指定警察署などの会場に足を運んで講習を受ける必要があります。「マイナ免許証さえ持っていれば誰でも使える」というわけではない点に、講習区分を確認する段階で特に注意が必要です。
必要なもの・受講環境
オンライン更新時講習を受講するには、内蔵カメラとマイナンバーカードの読み取り機能を備えたスマートフォンまたはパソコンが必要です。読み取り機能がない機種の場合、外付けのICカードリーダーを別途用意する必要があります。また、講習中は動画の視聴や本人確認、運転適性診断などを行うため、安定したインターネット環境(Wi-Fi環境が推奨されています)が求められます。マイナ免許証と、マイナポータルとの連携手続きも、事前に済ませておく必要があります。これらの機器・環境がすでに整っている方であれば、特別な準備なしにすぐにでも受講を開始できます。
受講の流れ
- 更新連絡書(はがき)が届いたら、記載内容を確認する
- マイナポータルにログインする
- 講習動画を視聴する(優良運転者講習は30分、一般運転者講習は60分が目安)
- 確認テストを受ける
- 運転適性診断を実施する
- 受講完了後、指定の期間内に運転免許試験場等で更新申請の手続きを行う
ここで特に注意したいのが、受講のタイミングです。オンライン更新時講習は、更新申請を行う「前」に受講する必要があり、更新申請を済ませた後では受講できない場合があります。更新連絡書が届いたら、先に窓口へ行くのではなく、まずオンライン講習を済ませてから手続きに向かう、という順序を守ることが重要です。
都道府県によって案内内容に差があることに注意
オンライン更新時講習は全国一律の制度として2025年3月24日に運用が開始されましたが、実際の案内ページや細かな運用の説明は、47都道府県それぞれの警察ごとに個別に公開されています。基本的な対象条件(優良運転者・一般運転者、マイナ免許証保有)は全国共通ですが、受付の詳細な流れや、システムのメンテナンス時間、問い合わせ窓口などは、居住地の都道府県警察のウェブサイトで確認する必要があります。転勤や進学、結婚などで引っ越しをして運転免許の管轄が変わった場合や、里帰り出産などで一時的に別の都道府県に滞在している場合は、どちらの都道府県警察の案内を参照すればよいのか、事前にしっかりと確認しておくと安心です。
費用はどう変わるのか
| 区分 | 講習手数料(標準額) |
|---|---|
| 優良運転者講習(オンライン) | 200円 |
| 一般運転者講習(オンライン) | 200円 |
| 更新の種類 | 更新手数料 |
|---|---|
| マイナ免許証のみ | 2,100円 |
| マイナ免許証とIC免許証の両方 | 2,950円 |
先に紹介した手数料表の通り、マイナ免許証のみを選択すると、従来のIC免許証も併せて発行する場合(2,950円)と比べて、更新手数料が850円安い2,100円で済みます。ただし、マイナ免許証のみにすると、マイナンバーカードを紛失した際に運転免許証としての機能も同時に使えなくなるリスクがあるため、両方の発行を選ぶかどうかは、自分の生活スタイルやリスク許容度に応じて検討するとよいでしょう。
そもそも「マイナ免許証」とは何か、おさらい
マイナ免許証とは、マイナンバーカードに運転免許の情報を一体化させた制度で、2025年3月24日から導入されました。導入後は、従来型の運転免許証(IC免許証)のみを保有する、マイナ免許証のみを保有する、あるいは両方を保有する、という3つの選択肢から選べるようになっています。マイナ免許証のみを選ぶと、財布やカードケースの中で運転免許証を単独で携帯する必要がなくなり、更新時の手数料も従来のIC免許証のみの発行と比べて安くなるというメリットがありますが、前述の通りマイナンバーカード自体を紛失した場合、運転免許証としての機能も一時的に使えなくなってしまうというデメリットもあります。オンライン更新時講習は、このマイナ免許証を保有していること(またはマイナポータルとの連携が済んでいること)が前提条件になっているため、制度全体の理解には、まずマイナ免許証がどのような仕組みかを知っておくことが欠かせません。
従来の更新時講習との違い
従来の更新時講習は、運転免許試験場や指定警察署などの会場に出向き、決められた日時に他の更新者と一緒に講習を受けるという形式でした。平日に休みを取らなければならない、講習開始時間に遅れると受講できない、順番待ちで長時間拘束されるといった負担が、多くのドライバーにとって更新手続きの大きなストレス要因になっていました。オンライン更新時講習では、こうした時間的な制約から解放され、深夜や早朝など、自分の都合の良いタイミングで受講できるようになります。ただし、講習内容自体(交通ルールの再確認、運転適性診断など)は、対面講習とほぼ同等の内容が求められる点は変わりません。
マイナ免許証とマイナポータル連携、まだの人はどうすればよいか
マイナ免許証をまだ取得していない、あるいはマイナポータルとの連携が済んでいない場合、講習区分が優良運転者・一般運転者であっても、オンライン更新時講習を利用することはできません。マイナ免許証の取得や連携手続きは、警察署の窓口や運転免許試験場で行うことができます。次回の更新でオンライン講習を利用したいと考えている方は、更新連絡書が届くのを待つのではなく、余裕を持って早めに手続きを済ませておくことをおすすめします。
受講前に準備しておきたい環境チェックリスト
オンライン更新時講習は自宅で完結する便利な制度ですが、動画視聴中に通信環境や機器の不具合でつまずいてしまうと、かえって手間取ってしまうこともあります。受講前に、以下の点を確認しておくとスムーズです。
- 使用する端末(スマートフォンまたはパソコン)にマイナンバーカードの読み取り機能(内蔵カメラまたは対応リーダー)があるか
- マイナポータルへのログイン(マイナンバーカードの暗証番号など)を事前に確認しておく
- 講習動画を最後まで視聴できる、まとまった時間(30分〜60分程度)を確保する
- 途中で通信が途切れないよう、安定したWi-Fi環境で受講する
- 運転適性診断など、画面の指示に従って操作する場面があるため、静かで集中できる環境を用意する
特に、スマートフォンでの受講を予定している場合は、事前に一度、マイナンバーカードの読み取りが正常にできるかをテストしておくと、当日慌てずに済みます。
オンライン化が進む背景、今後の展望
運転免許のオンライン更新時講習の導入は、政府全体で進められている行政手続きのデジタル化の一環と位置づけられています。従来、更新のたびに平日の日中に警察署や免許センターへ出向く必要があったことは、働く世代にとって大きな負担となっており、この負担軽減が制度導入の主な狙いの一つです。現時点では対象が優良運転者・一般運転者に限定されていますが、今後、社会情勢や技術の進歩に応じて対象範囲が拡大される可能性や、講習以外の手続き(申請そのもの)についてもオンライン化が進んでいく可能性があります。免許を更新するたびに、最新の制度がどうなっているかを都道府県警察の公式サイトで確認する習慣をつけておくと、今後も新しい制度をいち早く活用できるでしょう。
よくある質問
Q. オンライン講習の対象かどうか、更新連絡書のどこを見ればわかりますか?
A. 更新連絡書には、氏名や有効期間とあわせて、今回の更新で該当する講習区分(優良・一般・違反・高齢者など)が記載されています。この記載を確認し、優良運転者または一般運転者と書かれていれば、マイナ免許証の保有状況とあわせてオンライン講習の対象になり得ます。記載内容に不明点がある場合は、記載されている問い合わせ先に連絡して確認しましょう。
Q. オンライン更新時講習を受けても、免許証の受け取りは窓口に行く必要がありますか?
A. はい。オンライン更新時講習はあくまで「講習」の部分をオンライン化するものであり、新しい免許証の交付(写真撮影・本人確認等)については、引き続き運転免許試験場や指定警察署などの窓口で手続きする必要があります。ただし、講習をオンラインで済ませておくことで、窓口での滞在時間は大幅に短縮できます。
Q. 講習動画は倍速視聴や一時停止ができますか?
A. 具体的な視聴機能は実施システムの仕様によりますが、多くの講習動画は早送りや倍速視聴ができない仕様になっており、最後まで正しく視聴したことをシステム側で確認する仕組みが取られています。手続きの詳細は、お住まいの都道府県警察のオンライン更新時講習の案内ページで確認することをおすすめします。
Q. 70歳以上ですが、将来的にオンライン講習の対象になる可能性はありますか?
A. 現時点(2026年9月確認時点)では、70歳以上で高齢者講習の対象となる方はオンライン更新時講習の対象外とされています。高齢者講習は、実車による運転技能の確認など、対面でなければ正確に実施することが難しい内容を含むためです。制度は今後変更される可能性もあるため、最新の情報は警察庁または都道府県警察の公式サイトでご確認ください。
Q. 更新連絡書を紛失してしまいました。オンライン講習は受けられませんか?
A. 更新連絡書を紛失した場合でも、通常はマイナポータルや運転免許にひもづく情報から手続きを進められることが多いですが、詳細な対応方法は都道府県警察によって異なる場合があります。まずは最寄りの警察署や運転免許課に問い合わせてみることをおすすめします。
Q. オンライン講習を受講したことを証明するものは発行されますか?
A. オンライン講習を最後まで正常に完了すると、システム上で受講完了の記録が自動的に残り、その後の更新申請の際に必要な情報として扱われます。紙の受講証のようなものが個別に発行されるかどうかは、実施システムの仕様によるため、案内画面の指示に従って手続きを進めてください。
Q. 海外に住んでいる場合や、長期出張中でもオンライン講習を利用できますか?
A. インターネット環境とマイナンバーカードの読み取りに対応した端末があれば、理論上は海外からでもオンライン講習の動画視聴自体は可能とされていますが、更新申請自体は国内の運転免許試験場等で行う必要があります。長期不在中の更新については、別途「更新期間前申請」などの制度も用意されているため、あわせて確認しておくとよいでしょう。
Q. 家族の分もまとめて手続きを手伝うことはできますか?
A. マイナポータルへのログインや講習動画の視聴は、本人のマイナンバーカードと暗証番号を用いて行う必要があるため、原則として本人が操作する必要があります。ただし、高齢の親のスマートフォン操作を手伝う、といった形でのサポートは可能です。事前に本人の暗証番号を確認しておく、操作方法を一緒に確認しておくといった準備をしておくと、当日スムーズに進められます。
Q. スマートフォンとパソコン、どちらで受講する方がスムーズですか?
A. どちらでも受講は可能ですが、マイナンバーカードの読み取り機能を内蔵したスマートフォン(対応するNFC機能を持つ機種)であれば、追加の機器を用意する必要がなく、比較的スムーズに進められます。パソコンで受講する場合は、外付けのICカードリーダーが必要になることが多いため、事前に対応機器を確認しておきましょう。
講習区分による違いをもう少し詳しく
運転免許の更新時講習は、直近の違反歴や事故歴に応じて「優良運転者講習」「一般運転者講習」「違反運転者講習」「初回更新者講習」の4区分に分かれています。優良運転者は、過去5年間、無事故無違反で免許を継続している方が該当し、講習時間は最も短い30分です。一般運転者は、軽微な違反が1回程度ある方などが該当し、講習時間は60分となります。これに対し、違反運転者講習や初回更新者講習は、より詳細な安全教育が必要と判断されるため、対面での実施が基本とされ、オンライン化の対象からは外れています。自分がどの区分に該当するかは、更新連絡書(はがき)に記載されているため、届いたらまず確認することをおすすめします。
なお、講習区分は毎回の更新時に、その時点までの運転記録に基づいて判定されるため、以前は違反運転者講習の対象だった方でも、その後無事故無違反を続ければ、次回の更新では優良運転者や一般運転者としてオンライン講習の対象になる可能性があります。逆に、これまで優良運転者だった方が、うっかり違反をしてしまうと、次回の更新ではオンライン講習の対象外になってしまうこともあるため、日頃の安全運転がオンライン講習を利用できるかどうかにも直結しているという点は、覚えておいて損はありません。「次回はオンラインで済ませたい」と考えているなら、日々の安全運転の積み重ねそのものが、その実現に向けた一番の確実な近道だと言えるでしょう。
高齢者講習・認知機能検査との関係
70歳以上のドライバーは、免許更新時に「高齢者講習」を受ける必要があり、75歳以上ではさらに「認知機能検査」も必要になります。これらの講習・検査は、実車での運転技能の確認や、専門的な検査機器を用いた認知機能のチェックなど、対面でなければ正確に実施できない内容を含むため、現時点ではオンライン更新時講習の対象外とされています。高齢のご家族が免許更新を控えている場合、「マイナ免許証を持っているからオンラインで済むはずだ」と思い込んで直前まで準備を怠らないよう、講習区分ごとの対象・非対象を家族間でも早めに共有しておくことが望ましいでしょう。高齢者講習・認知機能検査は、混雑する時期には予約が取りにくくなることもあるため、更新連絡書が届いたら早めに予約を入れることをおすすめします。特に地方では、実施施設や実施回数自体が限られていることもあり、希望する日時に予約が取れず、結果的に更新期間ぎりぎりまで焦ることになるケースも報告されています。
オンライン講習導入で会場窓口の混雑は緩和されるか
オンライン更新時講習の対象者は優良運転者・一般運転者に限られるものの、免許保有者全体で見ると、この2区分に該当する方の割合は決して少なくありません。そのため、これまで会場に集中していた更新希望者の一部がオンラインに移行することで、窓口の混雑緩和や、違反運転者・高齢者講習対象者など、対面が必須の方の待ち時間短縮といった副次的な効果も期待されています。実際にどの程度の混雑緩和が実現するかは地域や時期、更新シーズンの繁忙度によって異なりますが、制度の趣旨としては、対面での丁寧な対応がより必要な層(高齢者講習対象者や違反運転者など)にリソースを振り向けられるようにする、という狙いも含まれていると考えられます。
更新期間・有効期限の考え方は変わらない
オンライン更新時講習が導入されたからといって、運転免許証そのものの有効期間の考え方が変わるわけではありません。誕生日を基準とした更新期間(有効期限の前後1か月など)は従来通り適用され、この期間内に、講習の受講と更新申請の両方を確実に完了させる必要があります。オンライン講習を受けたからといって、更新手続き自体を先延ばしにしてよいわけではなく、あくまで「講習を受ける手段」が増えただけだという理解が重要です。有効期限をうっかり過ぎてしまうと、失効後の再取得手続きが必要になり、場合によっては学科試験・技能試験を再度受け直す必要が生じることもあるため、更新期間の管理は、講習方法がオンライン化された後も、引き続き自己責任で行う必要があります。
制度を使いこなすためのポイントを振り返る
ここまで解説してきた内容を振り返ると、オンライン更新時講習をスムーズに利用するためのポイントは大きく3つに整理できます。1つ目は、更新連絡書で自分の講習区分(優良・一般であることの確認)をきちんと確かめることです。2つ目は、マイナ免許証の保有とマイナポータル連携という前提条件を満たしているかどうかです。そして3つ目が、更新申請の「前」に講習を受講するという手続きの順序です。この3点さえ押さえておけば、オンライン更新時講習は決して難しい手続きではなく、むしろ従来の対面講習よりも気軽に取り組める仕組みだと言えるでしょう。
まとめ
オンライン更新時講習は、優良運転者・一般運転者に該当し、マイナ免許証とマイナポータルの連携を済ませている方にとって、更新時の時間的・精神的な負担を大きく軽減できる、非常に便利な制度です。一方で、違反運転者・初回更新者・70歳以上の高齢者講習対象者は利用できないため、まず自分がどの区分に該当するかを更新連絡書でしっかりと確認することが、何よりの第一歩になります。更新申請の前に受講を済ませる必要がある点にも注意し、更新連絡書が届いたら早めに準備を始めましょう。マイナ免許証やマイナポータル連携がまだの方も、次回の更新に向けて余裕を持って手続きを済ませておけば、次の更新からはオンライン更新時講習の恩恵を受けられるようになります。忙しい毎日の中で、更新のためだけに貴重な有給休暇や休日の丸一日を費やす必要がなくなることは、多くのドライバーにとって、金額には代えがたい確かな時間的余裕につながるはずです。この記事で紹介した制度の内容をきっかけに、次回の免許更新の手続きを、ぜひ賢く、そしてよりスマートに、時間を有効に使いながら済ませていただければ幸いです。
マイナ免許証の運転免許証としての使い方
マイナ免許証を保有している場合、日常的にマイナンバーカードを運転免許証代わりとして携帯することになります。警察官による免許証の提示を求められた際は、マイナンバーカードの券面情報だけでなく、専用のアプリやカードリーダーで免許情報を読み取ってもらう場面も想定されます。また、レンタカーの契約やホテルのチェックイン、その他身分証明書として運転免許証を求められる場面でも、マイナ免許証で対応できるケースが増えていくと見込まれますが、施設・企業によっては従来のIC免許証の提示を求められることもあり、移行期にはこうした対応の差異が生じる可能性があります。不安がある方は、しばらくの間はマイナ免許証とIC免許証の両方を発行しておき、状況に応じて使い分けるという選択も現実的です。
紛失・盗難時の対応がIC免許証と異なる点
従来のIC免許証を紛失した場合、運転免許証の再発行手続きを行えば済んでいましたが、マイナ免許証の場合はマイナンバーカードそのものの紛失に該当するため、対応がやや複雑になります。マイナンバーカードを紛失した際は、まずマイナンバー総合フリーダイヤルなどに連絡してカードの一時停止手続きを行い、その後、市区町村窓口で再発行の手続きを進める必要があります。この間、運転免許証としての機能も一時的に使えなくなる可能性があるため、日常的に車を運転する方や、通勤・通学、仕事で車が欠かせない方にとっては、この空白期間が生じるリスクをどう捉えるかが、マイナ免許証のみを選ぶかどうかの重要な判断材料になります。両方を発行しておけば、片方を紛失してももう一方で身分証明・運転免許証としての機能を維持できるため、外出先での紛失リスクが気になる方や、緊急時に免許証がすぐ必要になる仕事(運送業など)に就いている方は、両方の発行を検討するとよいでしょう。
出典・免責
本記事の内容は、以下の情報源(2026年9月確認時点)に基づいています。制度の詳細・対象条件は今後変更される可能性があるため、正確な情報は必ず警察庁または都道府県警察の公式サイトでご確認ください。
- 警察庁「オンライン更新時講習」案内資料(一次情報)
- 埼玉県警察「オンライン更新時講習(令和7年3月24日開始)」
- 北海道警察「オンライン更新時講習実施のご案内」
- Webikeプラス「『マイナ免許証』導入で『免許更新のオンライン講習』が可能に!誰が対象?注意点は?」
本記事に記載の手数料・対象条件・手続きの流れ等はすべて記事執筆時点の情報です。実際の手続きにあたっては、必ずお住まいの都道府県警察が公開している最新の公式情報をご確認ください。
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