『スマートに選ぶ！クルマ購入基礎知識【お金に関する完全ガイド】』

新車・中古車の選び方と価格の見極め

新車と中古車のメリットとデメリット

種類	メリット	デメリット
新車	最新の技術と性能 長期保証 カスタマイズ可能	高価格 価値の急速な減少
中古車	低価格 登録や保険のコスト削減	潜在的な隠れた問題 保証の不足

予算に応じた最適な車種の選び方

購入予算は、車種選択の最も重要な要因の一つです。予算設定を行う際には、総所有コストを考慮することが重要です。例えば、月々のローン返済額だけでなく、維持費、燃料費、保険料などの長期的な出費も見積もりに入れましょう。

事例：予算20万円の車選び

予算20万円で考えられる選択肢は主に中古車市場に限られます。ここでは、車の走行距離や車検の有無、修理歴などを特に注意深く検討する必要があります。

車の価格を左右する主要な要因

• ブランドとモデル – 高級ブランドや人気モデルは価格が高くなります。
• 年式と走行距離 – 新しい年式で走行距離が少ない車は価格が高く、逆もまた真。
• 車の状態 – 整備記録、事故歴、外見の状態が価格に大きく影響します。

補足資料：車のデプリシエーションカーブ

新車は購入後の最初の数年間で価値が急激に減少します。この「デプリシエーションカーブ」を理解することは、特に中古車を購入する際に有益です。

購入方法の全解説：現金、ローン、リースの違いと選択肢

各購入方法の詳細と適用条件

購入方法	詳細	適用条件
現金	車の全額を一括で支払い	即時の支払い能力が必要
ローン	分割払いで車を購入	信用情報が審査される
リース	定期的な支払いで車を利用	契約期間終了後の車の返却が必要

ローン購入のためのベストプラクティス

ローンでの車購入は計画的に行うことが重要です。以下のステップを踏むことをお勧めします：

1. 予算設定：月々の返済額を予算内に収める。
2. ローンオプションの比較：異なる金融機関の条件を比較。
3. 事前承認の取得：購入前にローンの事前承認を受けることで、交渉力が向上。
4. 返済計画：早期返済の可能性を検討する。

リースの利点と注意点

利点：

• 初期投資が少なく、月々の支払いも予測可能。
• 使用期間が終了すれば、新しいモデルに乗り換えることができる。

注意点：

• 契約期間中の車の使用に制限があり、走行距離に上限が設定されている場合が多い。
• リース終了時に車を買い取る場合、総コストが高くなることがある。

購入前に立てるべき予算計画とコスト管理

総所有コストの計算方法

車の総所有コストを計算するには、以下の要素を全て考慮に入れる必要があります：

コストの種類	詳細
初期購入費用	車の購入価格、登録料、税金
運用コスト	燃料費、保険料、定期メンテナンス
その他の費用	修理費、予期せぬ故障対応、車検費用

長期的な費用効果を考慮した予算設定

長期にわたる車のコストを効果的に管理するためには、以下の点を予算計画に含めることが重要です：

• 燃費の良い車を選ぶことで燃料費を節約
• 保険料の見直しと比較で最適な保険プランを選択
• 長期保証の利用を検討して未来の修理費用をカバー

無駄な出費を避けるためのチェックリスト

車の購入と維持に関する無駄な出費を避けるために、以下のポイントに注意してください：

• 必要以上のオプションやアップグレードは避ける
• ディーラーの推奨する追加サービスに慎重に対応
• 維持費の高い車種は予算に合わせて回避

また、購入前に複数のディーラーや車種を比較検討することも、無駄な出費を抑える上で有効です。

車購入ローンの基礎知識：金利、条件、お得な選択肢

金利の仕組みと市場の動向

車のローン金利は、中央銀行の政策金利、市場環境、個人の信用スコアに大きく影響されます。金利は固定金利と変動金利の二つに分けられます：

• 固定金利：ローン期間中、金利が変わらないため、月々の支払いが一定です。
• 変動金利：市場の金利に応じて、ローンの金利が変動する可能性があります。

現在の市場動向を理解することは、ローンを選択する際に有利な条件を得るために重要です。

ローン承認のための必要書類とプロセス

ローンを申し込む際には、以下の書類が通常必要とされます：

• 身分証明書
• 収入証明書（給与明細や税金の申告書など）
• 居住証明書
• 信用情報報告書

ローン申請プロセスは、申込から審査、承認まで数日から数週間かかることがあります。

ローン比較のための重要ポイント

複数のローンオプションを比較する際には、以下のポイントに注意してください：

• 金利だけでなく、手数料やその他の費用も考慮する
• 返済期間とその条件
• 早期返済の際のペナルティの有無

最も低い金利のローンが必ずしも最良とは限らないため、総返済額と条件を慎重に評価することが重要です。

自動車税と保険：知っておくべき法律と節約テクニック

自動車保険の種類と選び方

自動車保険には大きく分けて対人・対物賠償保険と自己損害保険（カスコ）があります。選ぶ際には以下のポイントを考慮してください：

• 運転する地域と頻度に合わせた適切な保険を選ぶ
• 保険料のコストと補償内容のバランスを見極める
• 複数の保険会社の見積もりを比較する

税金の計算方法と支払いスケジュール

自動車税は車両の種類、排気量、登録年数に基づいて計算されます。一般的な計算方法と支払いスケジュールは以下の通りです：

車種	排気量	年間税額
普通自動車	2000cc未満	約39,500円
普通自動車	2000cc以上	約45,000円以上
軽自動車	660cc	約10,800円

税金は毎年4月に請求され、5月末までに支払う必要があります。

保険と税金で節約できるポイント

以下の方法で保険料と税金を節約することができます：

• 車両の排気量を小さくすることで税金を節約
• 安全運転割引や車両盗難防止装置の設置により保険料を下げる
• 不要な保険オプションを見直し、必要な保障だけに絞る

これらの節約テクニックを活用することで、長期的に大きな節約が期待できます。

価格交渉とディーラーとの効果的なコミュニケーション術

交渉時の心構えと戦略

車の価格交渉を成功させるためには、以下の心構えと戦略が重要です：

• 市場価格を事前に調査し、相場を理解する
• 交渉の目標価格を設定し、柔軟性を持って臨む
• 感情に流されず、冷静に交渉する

これらの準備は、ディーラーとの会話で優位に立つために役立ちます。

ディーラーを通じて得られる割引と特典

多くのディーラーは、車の購入に際して以下のような割引や特典を提供しています：

• 季節に応じたプロモーションやキャンペーン
• 古い車を下取りに出すことでの割引
• ファイナンスオプションの特別金利

これらの特典を最大限に活用することで、購入コストを大幅に削減することが可能です。

購入契約の際に注意すべき細部

車の購入契約を結ぶ際には、以下の点に注意してください：

• 契約書の全文をよく読み、理解する
• 保証内容やキャンセルポリシーの詳細を確認する
• 隠れた費用や追加料金がないか確認する

これらの細部に注意を払うことで、後のトラブルを防ぎ、安心して車を購入することができます。

中古車購入ガイド：良い車を見分ける技術

中古車評価のチェックポイント

中古車を選ぶ際に確認すべき主なチェックポイントは以下の通りです：

• 外観の損傷や錆の有無
• エンジンの状態、異音の有無
• 走行距離とそれに見合った車の状態
• サービス履歴と事故歴の有無

これらのチェックポイントを詳しく調べることで、中古車の実際の状態を把握できます。

中古車購入時の隠れたコストに気をつけるべき理由

中古車を購入する際には、以下のような隠れたコストが発生する可能性があります：

• 必要な修理や部品交換のコスト
• 登録や税金の追加費用
• 保険料の増加

これらのコストを事前に考慮することで、予算を超えることなく中古車を購入できます。

購入後のメンテナンスとアフターケア

中古車購入後のメンテナンスとアフターケアは、車の寿命と性能を維持するために重要です：

• 定期的な点検とメンテナンスを計画的に実施
• 購入時に保証がある場合は、その内容を理解しておく
• 信頼できる整備士やサービスセンターを見つける

これらの維持管理を適切に行うことで、中古車の状態を長期にわたって良好に保つことが可能です。

このガイドブックは、車購入を検討している読者が賢い選択を行うための具体的な情報とアドバイスを提供します。各章は、実際の購入プロセスに即した詳細な情報を提供することに焦点を当てており、購入前に慎重に考慮すべき点を網羅しています。

新車・中古車にかかわらず、クルマを購入するときは何かと費用がかかります。

ここではクルマ購入基礎知識の中のお金に関する知識編として、クルマの購入時に必要な費用に関して1つずつ説明してきます。

 

クルマ購入費用の内訳

クルマの値段＝車両本体価格に加えて、税金や登録代行費用などの諸経費がかかります。

クルマを購入するときは、クルマ本体（車両本体価格）だけでは購入できません。そのほかに｛諸経費｝と呼ばれる費用がかかり、調べいている媒体での総額表示内容はしっかり確認する必要があります。

車検の切れた中古車を購入するような場合は、クルマを購入しても車検を受けなければ行動を走行することが出来ないので、購入総額の中に一緒に含めて考えましょう。

また、一般的な表示価格は店頭での納車が基本となっていますので、自宅へ納車してもらう場合や販売点の所在地での運輸支局以外で登録する場合、それに、商談と契約と登録の間に月がずれる場合などは支払総額が変ることがあります。

 

支払総額とは

車両本体価格と諸費用の合計金額。

 

諸費用とは

クルマの購入に必要となる法定費用や登録代行費用。

諸経費は、国や地方自治体に支払う「法定費用」と、販売店に支払う「登録代行費用」に大別されます。
法定費用は自動車税、自動車重量税、自賠責保険料、自動車取得税、リサイクル預託金などです。
登録代行費用は、車庫証明手続き代行費用、納車費用などがあります。

 

車両本体価格とは

クルマ本体の価格ですが通常はこれだけでは購入できません。

文字通りクルマ本体の価格です。福祉車両以外のクルマはここに消費税が含まれます。販売店や中古車情報誌によっては「車検整備付」として法定24ヶ月点検整備費が含まれ、「保証付」の場合はその費用が車両本体価格にふくまれます。

 

諸費用の内訳、登録代行費用とは

販売店によって内容や価格が異なり、自分で手続きすれば節約できる費用もある

登録代行費用とは、クルマの名義変更などの登録に伴う各種申請の代行手数料のことです。金額も販売店によって異なり、なかには自分で行えば節約できるものもあるため必ず内容を確認して、納得してから契約するようにしましょう。
納車費用は指定場所に納車を依頼した場合にかかる費用。店頭納車で節約できることもあります。また、車庫証明手続きも行えば節約になる。

 

・登録代行費用

購入したクルマの名義人登録を運輸支局で行う必要がありますが、それを販売店に代行してもらうための費用。
自分で行うことも可能ですが、前のオーナの個人情報などが必要になるため、販売店に任せることが一般的です。
販売店によっては「検査登録費用」や「登録届出代行費用」など名称が異なりますので、内容が不明確な場合はしっかり確認しましょう。

 

・車庫証明手続き代行費用

クルマを購入したら、クルマを止める保管場所を警察署に届け出る必要があります。
この手続きを代行してもらう費用で相場は1万円〜2万円ですが、申請自体は警察署で書類一式を入手して必要事項を記入した書類と手数料(約3000円)を支払って申請するだけです。
なので、少し時間を取って自分で行えば勉強になりますし資金の節約になります。

 

諸費用の内訳 法定費用【自動車税】

排気量が大きいほど税率はアップします。購入時は登録翌月から期末分までを払う

排気量によって額が決まる自動車税は、排気量が大きいほど税額は高くなります。4月1日時点での所有者または使用車に課税され1年分を支払いますが、年度途中に購入した場合は登録月の翌月から期末までの月割り額を納めます。
軽自動車税は月割りがないので、4月2日以降に購入した場合、その年度分を支払う必要がありません。

 

未経過相当額とは？

お店が前所有者に未経過分を精算した場合に発生する。

販売店が下取りや買い取りの際に、前のオーナーに自賠責保険料と自動車税の未経過分相当額を返している場合、新たなオーナーに自賠責保険料と自動車税の未経過相当額を請求するのが一般的です。
これは、保険料や税金ではなくあくまでも“相当額”なので消費税がかかります。軽自動車は自動車税の月割りがないので未経過相当額は発生しません。

自動車税月割り相当額・軽自動車税税額表

 

諸費用の内訳　法定費用【自動車重量税＆自賠責保険料】

重いほど税額がアップする重量税。自賠責保険とともに車検時に車検期間分を支払う

自動車重量税と自賠責保険料はどちらも車検を受けるときに納付します。重量税は車検時に期間内の金額を支払うため、車検に残り期間のあるクルマは支払う必要はありません。
一方、自賠責保険料は車検残がある場合でも、残期間分の未経過相当額を「自賠責保険料未経過相当額」として販売店に支払うのが一般的です。
この場合の未経過相当額には消費税がかかります。

 

自動車重量税税額票（単位：円）

自賠責保険料率表（新規加入時の料金　単位：円）

 

諸費用の内訳　法定費用【自動車取得税】

取得価格50万円以下は非課税で新車時が最も高く徐々に安くなる

クルマを取得する事に対して課税される都道府県税で、税率は3％（軽自動車は2％）です。
取得価格は「新車時の車両本体価格+主要オプション装備」の9割が相当しますが、中古車の場合はそれに決められた倍率をかけて算出します。
取得額が50万円以下（一般的に初登録から4～5年経過）となる場合は非課税となります。

 

自動車取得税残価率表

 

「預かり法定費用」っていったいなに？

登録や車庫証明手続きで発生する印紙代のこと

預かり法定費用とは、運輸支局への車両登録や車庫証明の申請などに必要となる印紙代の事で、これらの手続きを販売店に代行してもらうと発生する費用です。
印紙代は地域によって多少異なりますが消費税はかかりませんし、自分で申請するは場合はその分の預かり法定費用は不要になります。
見積書には預かり法定費用ではなく印紙代と表記されてるケースもあります。不明な場合は内容を納得いくまで確認しましょう。

 

 

諸費用の内訳　法定費用【リサイクル料金】

廃車する際に必要な費用でクルマの所有者が負担します。

リサイクル料金とはクルマを廃車する際に必要となる料金で、クルマの所有者が負担する必要があります。金額は車種によって異なり、購入するクルマのリサイクル料金が支払われている場合は、購入者がお店にリサイクル料金を支払います。
リサイクル料金は委託済みであることが多いですが、リサイクル料金のの支払い状況は物件によって違うので確認するようにしましょう。

 

リサイクル委託金の内訳

シュレッダーダスト料金

シュレッダーダストとは使用済み自動車を解体破砕した後に残る産業廃棄物の事で、それらを処理するのに必要な料金です。
主にプラスチックやガラスで、溶融スラグや有用ガスなどにリサイクルされる。

エアバック類料金

エアバック類の回収運搬とリサイクルに必要な料金で、装着しているエアバックの個数に応じて金額は高くなります。
また、後付けエアバックがある場合はリサイクル料金の追加分を支払わなければいけません。

 

フロン類料金

カーエアコンなどに使われているフロン類を回収処分する費用するための料金です。カーエアコンを装着しているクルマはすべて支払う必要があるが、小型貨物車などのカーエアコンが付いていないクルマの場合は支払う必要がない。

 

情報管理料金

自動車リサイクル促進センターの電子マニフェストシステムの運用、維持費、外部の問い合わせ窓口の運営費用などの一連の実務にかかる費用。従来は230円でしたが2012年4月より130円に改定された。